2020 Spring Term
GEX001 X: Introduction to Christianity
X:キリスト教概論
  Language of Instruction: J
  森本 あんり (MORIMOTO, Anri)


CREDIT (単位): 3
Period(s)
時限数
Lec.(講義) Sem.(演習) Lab.(実験実習) Exe.(実技) Intensive(集中講義)
3         
Description(概要)
The basic concepts of the Christian faith. The study, based on the Bible, is directed toward understanding Christianity''s theological significance in relation to various fields of modern culture. Required of all students seeking a degree. Language of instruction differs by term or section.

キリスト教信仰の基本的内容を,旧約および新約聖書に即して学びながら,その神学的意味と思想的意義を,とくに現代の文化諸領域との関連において考察する。全学必修。学期およびセクションにより開講言語が異なる。




受講する学生は、必ずムードルに登録してください。登録キーは不要です。
Moodle: https://moodle3.icu.ac.jp/course/view.php?id=2105

2020年度春学期は新型コロナウィルス拡大防止のため、遠隔で授業を行います。

ムードル上に、最初の2週間についての課題と、受講学生のアンケート調査を載せてありますので、さっそくとりかかってください。

その後は、たぶんzoomを使ったオンライン同時進行の授業になると思いますので、各自でzoomが使えるように準備をお願いします。


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この授業の目的は、キリスト教についての知識を増やすことではありません。そんなことを知りたいなら、本を読んだりネットで調べたりすれば十分です。みなさんの中には、キリスト教系の学校で聖書の授業を受けたことのある人もいるでしょうし、キリスト教なんてこれまで全然触れたことがない、という人もいるでしょう。

どちらのタイプにせよ、あなたの中にはたくさんの思い込みが詰まっています。それは、人が成長する段階に応じて、ある程度は当然のことです。この授業では、そういうあなたのこれまでの思い込みに、多少とも切り込んで考えてもらうことになります。つまり、これまで自分が常識だと思っていたこと、自分でも知らぬ間に身につけていた世界観や価値観を、一度問い直してみる機会をもつ。それがこの授業の目的です。

大学生活の数年間は、人生の見方が大きく変貌する時です。遅かれ早かれ、誰もが大人にならねばなりません。この授業は、そしてこの大学は、そのためにリベラルアーツの学びを大切にします。その中心にある「批判的思考力」とは、他人の考えを批判する力ではなく、自分自身が前提している考え方のおおもとを問い直す力のことです。この授業では、キリスト教のもつ実存的な問いかけの力を利用して、この力を養います。

だから授業は毎回が真剣勝負です。わたしがこの授業を担当するのは8年ぶりですが、今年は受講人数を100人に限定した上で、春と冬に2回出講します。君たちとできるだけ身近に向き合うためです。おそらく授業時間の半分は質疑と対話で進むでしょう。

わたしは、この大学でかけがえのない人生の出会いを与えられました。君たちにも同じような「出会いの真理」がありますように。

 
Learning Goals(学習目標)


・批判的思考力を養う。いえ、他人の考えに批判的になることではありません。自分が知らぬ間に前提している世界観や価値観をひとたび問いに付してみる力のことです。
・キリスト教に限らず宗教の信仰をもつ人(つまり世界の大多数の人びと)を理解する窓を、心のどこかに開く。
・キリスト教について学んだことのある人もない人も、ともに自分の従来の理解をアップデートして、現代世界を生きる大人としての自己理解と世界理解をもつ。


 
Contents(内容)


講義内容(というか、わたしの教科書の目次です。でも全部やったことは一度もありません)

 はじめに

 1章 世界
  1 なぜキリスト教か
  2 非西洋化するキリスト教
  3 日本人とキリスト教

 2章 自然
  1 創造と進化
  2 創造者と被造者
  3 自然の秩序と奇跡信仰
  4 環境問題とキリスト教

 3章 人間
  1 原罪神話と人間の現実
  2 人格の向き合いの中で
  3 労働する人間
  4 苦難の意義を問う

 4章 生命
  1 交わりの中にある生
  2 挑戦に応えて生きる
  3 無前提の性倫理はあるか
  4 生の自己決定権とは

 5章 社会
  1 信教の自由と人権
  2 宗教集団の3類型
  3 自発的結社とカルト
  4 私の宗教と公の倫理

 6章 真理
  1 他宗教の真理
  2 無神論の真理
  3 出会いの真理

これまでの年度で結果的に重点主題となったテーマ:
 ・「宗教とテロリズム」・「日本人の宗教性」・「正統と異端」・「人はなぜ何かを信ずるのか」
 ・「批判的思考とは」・「他宗教を理解するとはどういうことか」・「宗教とカルトの境目」

 
Language of Instruction(教授言語の詳細)
Lecture: Japanese
Readings/Materials: Japanese
Tests/Quizzes/Assignments: Japanese with some English materials
Discussions/Presentations/Other learning activities: Japanese or English
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Communication with the instructor: Japanese or English

 
Grading Policy(成績評価基準)
配点は、質問やコメントなどによる授業内容への貢献が3割、学期中の小テストが全部で3割、期末試験が4割です。
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これもオンライン用に修正が必要ですが、ムードルに記載します。


ちょっと古いですが、わたしが最後にこの授業を出した2010年度の GPA は 2.79、計150人のうち、A=46人、B=50人、C=39人、D=7人、E=8人でした。
なお、わたしの個人サイト(アドレスはこのページの下)に、過去数年間の学生アンケート結果(自由コメントが面白い)、シラバス、グレードの詳細、などを載せてありますのでご覧ください。

 
Expected study hour outside class(授業時間外学習)
210 minutes per week.
ムードル上に課題を出しますので、それをやってから授業に臨んでください。
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と書きましたが、どうやら今学期はすべてオンライン授業になったようですので、もっぱらムードル上で授業が展開します。
そんな授業はつまらないに決まっています。何と言っても授業は「出来事」なので、どんなに面白い内容でも、画面の中で一人のおっさんがしゃべっていても、動物園のカバより面白いことはけっしてありません。それをどうやるかはこれから考えますが、4月23日以降は、毎回でなくとも、できるだけ授業時間に全員のシンクロでやりたいと願っています。

 
References(参考文献)
教科書(売店その他で購入すること)
・森本あんり『現代に語りかけるキリスト教』(日本基督教団出版局、改訂版)900円

参考書
・『旧新約聖書』(まだもっていない人は、日本聖書協会版のどれかを買ってください)
・森本あんり『異端の時代――正統のかたちを求めて』(岩波新書、2018年)
・バーガー『現代人はキリスト教を信じられるか』(教文館)拙訳。社会学者の信仰と懐疑
・アエラムック No. 80『キリスト教がわかる。』(朝日新聞社)。わたしの執筆項「誰もが一度は聞いてみたい18の質問」


 
Notes(注意事項)

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++  4/23までの課題  ++
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オンライン授業になって、不安なのは学生のみなさんだけではありません。教員たちも、どうやったらよいのか、途方に暮れています。特にわたしのこのキリスト教概論は、教室で学生と問いを共有し、一緒に考える時間を大切にしてきたので、なおさらオンライン化しにくいところがあります。4/23までは Reading Assignment を課すことになっていますが、教科書だけを先走りして読んでもしかたがありませんので、わたしの別の本を読んでもらうことにしました。以下の2冊のうち、ご自分の興味にしたがって、どちらか一つを選び、本の内容と対話をした結果をまとめてください。字数は1000-1500字。提出期限は、4/22の正午までです。

『異端の時代――正統のかたちを求めて』(岩波新書)946円(Kindle 946円)

『反知性主義――アメリカが生んだ熱病の正体』(新潮選書)1430円(Kindle 1030円)




 
Schedule(スケジュール)
2/M,2/W,2/F

 
URL
https://subsites.icu.ac.jp/people/morimoto/syllabi.html